『間違いだらけの設計レビュー』からの学び
お久しぶりです、とのの(@tonono2587)です。
本を読みましたので学びをおいておきたいと思います。
今回の記事はソフトウェアテスト Advent Calendar 2018 2日目の記事です!
ソフトウェアテスト Advent Calendar 2018 - Qiita
記念すべき初日の記事はぱいんさんの
テストエンジニアに求める3つの姿勢 (2018/12) - 飴ブロ(仮
でした。ではさっそくいってみましょう!
きっかけ
以前レビューに関してもやもやしたことがありました。
もやもやについて
- とののがつくったテストケースのレビュー
- テスト対象は機能追加されたアプリ
- ドキュメント1:機能の要件チケット
- ドキュメント2:画面仕様書(いつもの他プロジェクトより粒度粗め)
- 開発からテストまで1週間強
わたしの思いは、
- 「要件が実現されているか」のテストになるよう、そこにいちばん気をつけてケースにした(つもり)
- 細かい挙動確認は実装を見ながらやるしかないかなー
- テストケースは納品しないし、自分しかテストしないし、整理と記録のためにつくろう
- とはいえ自分にしかわからないのはまずいな
- いつものテストケースフォーマットに沿って整えよう
こうしてレビューしてもらったところ、思っていた以上にえらい数の指摘が返ってきてしまいました。
サクッと終える軽い気持ちだったので、たくさんの指摘にしょんぼりしてしまいました。(´・ω・`)
- たくさんコメントついちゃった。。
- 内容は理解できるけど、なんか納得できないなぁ…
- これ全部なおさないといけないのかな
- 細かいとこなおすよりテストはじめたい。。
もやもや。。。
本との出会い
このもやもやがかなりあって、それについて(話題は「プロセス改善」でした)オンライン飲み会で話を聞いてもらいました。
そのなかで、「レビューアの机の上にこの本置いてみたら?」とアドバイスをもらいました。
タイトルと「机上にそっと置く」から察するところはありましたが、実行するにもまだ読んだことがなかったのでとりあえず読んでみることにしました。
読んだタイトル『間違いだらけの設計レビュー』
本の内容
簡単にいうと、
間違ったレビューをしていませんか?しかも間違ったやり方をそのままにしていませんか?
どうしたらレビューを改善できるのでしょうか、という内容だと理解しています。
1章では現場で起こりがちな「間違い」の例を、
2章ではその対策として効果的なレビューの手順を 準備から問題検出 まで、
3章ではその続きの 問題指摘から修正 まで
4章でレビュー自体の改善、見直し方法
が書いてありました。
読んでみて
もう1章からめちゃくちゃ刺さりました。
ここであげられている間違いレビューの例が、わたしのもやもやと似ている気がしたのです。
例えば、典型的な間違いレビュー「思いつき」「数字合わせ」「つるし上げ」について。
↓
【思いつき】
レビューアーごとに観点がバラバラ。誤字脱字のような軽微な問題が多くなる
→重要な問題の指摘が少なくなる
【数字合わせ】
問題の指摘件数ばかりに注意がいく、指摘件数でのみ管理する
→重要な問題の検出が疎かになる
【つるし上げ】
指摘するうちに作成者への人格攻撃へエスカレートする
→つらい
ここで言われていたのはどれも、レビューの目的を見失っているということでした。
もやもやへの光(振り返り)
レビューアの名誉のためにも断っておきたいのですが、
内容にわかりみが深いというだけで、実際に(このようなつらい思いを)経験したわけではありません。
この本を読んで響いたのは、レビューの目的を見失ってはいけないな、ということです。
もやもやを振り返ってみると、
- たくさんコメントついちゃった。。
→大きなヌケモレがないか、「ざっくり」みてほしいとのの vs 「きちんとしたドキュメントであるべき」レビューア - 内容は理解できるけど、なんか納得できないなぁ…
→レビュー目的の認識がお互いに合っていない。とののからきちんと共有できていなかった。 - これ全部なおさないといけないのかな
→認識がズレたまま無理やりレビューの流れだけ進んでいっている。。 - 細かいとこなおすよりテストはじめたい。。
→時間が短いからサクッと終わらせたいことも共有してない。大事なことはなんだっけ??
他プロジェクトで「レビュー→なおす 」のある程度決まった流れがあったからこそ、なにも考えずその流れに乗せてしまっていました。
どうしたらよかったんだろう?(反省)
まずは、目的の共有をすべきだったと思います。
- 背景や状況(期間短い、サクッとやりたい)
- いつもと違う(形式はゆるくていい)
- ここを見てほしい!(ヌケモレがないかチェックしてほしい)
目的の認識合わせをしたうえでそれでもズレてしまうなら、こういう意図だったんですが、という説明もできたなぁと思います。
(今回はズレていることもわからずもやもやという形で残ってしまいました。)
まとめ
これを読んで、わたしなりの学びは以下のようになりました。
- レビューの目的を見失うと、つらいレビューになる
- 悲しいけど目的喪失はよく起こる
- 見失っていないか常に気をつけよう!!
この本には他にも 目的を見失ってしまった失敗例や、
失敗を起こさないための効果的な手順 がのっていたりします。
「問題検出」と「問題指摘」は別、とか
ネガティブなマインドを持たないことは「心がけ」ではなく、レビューアに必要な「スキル」です。とかとか
納得できる内容盛りだくさんでした。
- レビューでつらい思いをしたことがある方
- レビューがうまくいっていない自覚があるレビューアさん
- レビューにネガティブな感情を連想してしまう方
ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
さいごに
本は机へ置かずに済みました、ありがとうございました。
アドベントカレンダー3日目へつづく…
ぷったーさんお願いします〜(^o^)ノ
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