こんにちは、とのの(@tonono2587)です。
11/1(金)、JaSST Review'19 に参加してきたのでメモをまとめます。
今回のテーマ:JaSST Review'19 に参加しました
タイムテーブルと開催概要を見て、興味があったので参加させていただきました。
「レビューで指摘するときの思考」、「ルール化」といったテーマやキーワードが特に気になっていました。
いまいる組織ではレビューが明確なプロセスとしてとられているわけではないし、
レビューツールを使っているわけではありませんでした。
考え方や事例を学ぶことは、レビューやレビューツールに限らず自分の困りごとのヒントになりそうだと感じたこと、
個人的には仕事として仕様書のレビューをしていると(わりと勝手に)思っていたこともあり、
そのあたりに活かせそう!と思い申し込みをしました。
オープニングセッションは「レビュー」についての認識合わせ、
セッション1はSNSへの投稿がNGでしたので、本記事ではセッション2のメモをまとめていきます。
セッション2:レビューツールの利用とプロセスのあり方
ツール推進の立場から、導入するうえで気をつけることをお話いただきました。
- ツール導入前の課題
- 手段の選択
- 効果想定
- ふりかえり
課題抽出
ツールを使う前には課題があった
- 人によって成果物のレベルがバラバラ
- 文言がバラバラ(ツールに目覚めたきっかけ)
- 体裁確認に時間がかかっていた(どこにそんな時間がかかっているの?)
- (最低限整った状態でもってきてほしい。。)
- プロセスが不確定
- 利用手順がわかりづらい
課題抽出のヒント
- 愚痴や違和感のなかに課題が隠れている
- これらを聞く機会をもうけていますか?
- これがないと拾える改善点、課題が漏れます。。
たとえば
- セルフレビューしてるのかなぁ?
- 時間かけすぎじゃない?
- なんでこのツール使わないの?
- なんでこのツールなの??
レビューツールに求めること
- 成果物レベルを一定に保つ
- 文言の統一
- 簡単なチェックに時間をかけない
- ツールを利用して修正をおこなうプロセスを「あたりまえ」にする
- だれがやっても同じようにできる
だれがやっても同じようにできないと、やり方が定着しない。
「新しく覚える」「やり方を変える」があるとあまり受け入れがよくない
課題から、それを解決する手段を選択する
- ツール利用を開始するチームA
- ツールの利用ルールを見直すチームB(あるべきものはこれで、なんでこれをやらないか、本当になくしてもいいか見直しましょう)
効果想定、プロセスのあり方
ソフトウェア開発における品質、コスト、スケジュールの主要決定要因:「人」「技術」「プロセス」
→これらがそろっていないと改善はまわらない
ツールを入れるだけではなにも変わらない
やり方、ルール、…もろもろなところに手を入れないといけない
効果を想定するために
- 目的をしっかり:As is、To be の確認
- 人:困りごとを解消したいやる気
- 技術:解決手段をとるためのスキル
- 解決手段に関する情報を共有する仕組み(知識)
- 教育体制
- 横展開していける体制
→工数確保が要るので、上部に提案しなければならない
そのために事例をためておき(「知識」のところ)、費用対効果を提示できるようにしておく。
- プロセス:やり方、手順、担当者などを整理
- 情報蓄積/分析
ふりかえり
- 想定の段階で確認しておいた、課題・スタート地点と比べる
- 変化できているか?
- 目的ははっきりとさせておくこと!
- 定量的に測れるようにしておくとよい
全体
- ツールの運用・サポート、窓口ができるひとをつくる
- Redmine のWikiにかいてためておく
- ツールが検出してくれるレビュー観点やレビューポイントは人間がやる必要はない
- そもそもの日本語力を鍛えるアプローチを
どこまでツールをつかったらいいかわからずだらだらするので、プロセスの完了点を明確にしておく
朝会などで違和感や愚痴をひろう
- どこへ向かいたいのか話し合う
- 本当に解決したい箇所はどこなのか(1と2の繰り返し)
- 選択した解決策でゴールできるのか
- 定量的に効果を測定し、振り返る。
感想
改善するにはどこか一部だけでなく、すべてに手を入れないとまわらない、というのははっとしました。
あまり後のこと、先のことは見えていなかったと思います。
「改善」という言葉は大きすぎてしっくりこない気がしましたが、目の前の困りごとの解決と思うと
身近に感じて、たくさんのヒントをもらえたように思います。
レビューツールに限らず、改善(困りごと)に手をつける方法を聞けたと思いました。
目的のためにこのツールを入れる、入れたらどうなる、結果どうなった、と事例を聞いていて、
振り返る部分はすっかり視野の外側だったことに気が付きました。
「目的をはっきりさせる」!!!これは忘れずにいようと思いました。
目の前で変えたいあれやこれや、導入したいツール、「とりあえずやってみる、取り掛かる、小さく試す」だけではあまりうまくいきませんでした
やってみる意味、取り掛かった結果、試した先の次の手まで考えなければ。。
その考え方を教えていただけた気がします。
わたしには少し時間がかかってしまいそうですが、考えてからできることを試してみます。
レポは続きます、また次回!